地域包括ケアシステム

地域包括ケアシステムは、国が施策として2012年から開始し2025年までに構築を目標にして推進している、これからの超高齢社会で高齢者が人生の最後まで住み慣れた地域で暮らしを続けるために必要な住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に供給される支援体制のことで、市町村が中心になって日常生活圏内での高齢者の自立支援を包括的に行うケアシステムです。

高齢者の医療・看護を病院から住まいへ、介護を施設から在宅へ移行するための在宅医療と訪問看護・訪問介護の体制を地域で整備し、地域の医療と介護サービスとが連携して高齢者を支援する取り組みは海外では例がなく、世界のどの国より高齢化が進む日本が世界に先駆けて始めている試みと言われています。

地域包括ケアシステムは現在、構築目標年度までまだ半ばですが、地域に訪問診療所や看護、介護ステーションの開設が増えてくるなど、医療・高齢者施設のあり方を変えつつあり、医療・高齢者施設設計の新たな課題も生まれてきます。

医療・高齢者施設の建築と未来